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8度目のニューメキシコ⑥:1月19日 Bosque del Apache National Life Refuge

滞在6日目、曇り〜晴れ

朝9時にT or C のホテルを出発し、北のAlbuquerqueに戻る。途中でまず40分ほど北上したSocorro にある野鳥保護地区、Bosque del Apache National Wild Life Refuge へ立ち寄った。以前にも立ち寄ったことがある。

ウェブサイトの動画が美しい。

http://www.friendsofbosquedelapache.org/Default.aspx

 

敷地は北と南のループに分かれていて、今回は北ループを走った。

もらった地図。

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敷地全体がグランデ川の真横に位置し、川に沿って伸びている。

南北のループの内側は、沼地や池やフィールドで立ち入ることは禁止されている。

二つのループは幅広の未舗装道路で、季節ごとに部分的に切り替わる道がある。

鳥を見つけることが優先されているので、できる限りゆっくり走ることを推奨される。そして道幅はたっぷりあるので、どこにでも止めて見られるのが嬉しい。

四季折々に違った野生動物が見られるが、有名なのは晩秋からは越冬のために集まる夥しい数の鶴。カメラを設置して彼らが飛び立つ瞬間を待ち受ける人々も多い。

 

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遠くて分かりにくいけど、鶴がびっしり。

このフィールドはトウモロコシ畑。

なんで野生保護区にトウモロコシ?と気になって調べると、興味深い歴史事情があったので、簡単に覚書く。

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・隣を流れるリオ・グランデは暴れ川で、もともとこのエリアは川の氾濫と川筋の変化でできる肥沃地帯だった。そしてchufa(タイガーナッツ)やmillet(キビ、稗)などの栄養豊富な植物が育ち、鳥達の越冬場所だった。

・Piroインディアンの人々が住み、狩猟採取に加えてささやかな農業を始めた。ところが1500年以降、スペインからの植民者が次々に到着始めると、村やファームを作り始め、インディアンの人々は移動せざるを得なくなった。

入植者は毎年の洪水と川筋の変化を防ぐため堤防と用水路を作り、川の動きを制御し始めた。

川の氾濫がなくなったことで沼地が干上がり、自生していた栄養豊富な植物も消えていき、鳥たちが越冬に訪れることもなくなっていった。

 

・1930年代からこの変化を憂いて、川を従来の姿に近付け、かつての植生を取り戻そうとする動きが始まった。

1939年、フランクリンDルーズベルト大統領が国家の野生保護政策の一環として、Bosque del Apache National Wild Life Refugeを設けた。

・今日の活動としては、もともとの川の氾濫を再現するために、水門を作って時期ごとに水路を操作し、以前のように栄養豊富な自生植物が育つような様々な取り組みを行なっている。

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で、自生植物への取り組みなのに、なんでコーン畑?の話が以下。2015年の時点での記事。

Refuge Update 2015, National Wildlife Refuge System

 

荒くまとめると、戻って来始めた渡り鳥達が、周辺のファームのチリペッパーやアルアルファなどの農作物を食べてしまうので、川に手が入っていなかったインディアン達の時代まで遡って、川の氾濫を利用したコーン栽培を始めることにした。

現代の栽培種と、「Mayo Tosabatchi」など、Aztec時代に遡るヘアルーム種を使っての試験的な栽培によって、ヘアルームコーンは殻が硬く、現代の栽培種が耐えられないような水量や土の栄養状態においても問題なく育つことが分かり、鳥達の越冬の場を永続的に保持することを目標として、実験を続けている。

 

なるほど、植民地時代以前の環境作りを目指しているんだな。

 

途中こんな看板も見つけた。

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 (マウンテンライオンについて)知っとくべきこと。

走り逃げないこと:

・正面を向いたままゆっくり後ずされ

・走り逃げたり死んだふりするな

・ライオンが逃げる余地を与え、近寄らないように

・音を立て、自分が大きく見えるようにせよ

・もし襲われたら... 懸命に闘え

 

最後の1文はえ?だけど、いやほんと、言われずともそれしかないだろうに・・・。

 

車を停めてもらって、ピンタで川に反射する太陽の写真を撮っていると、走っている車が我々の車の周りで止まり始めた。何かが見えると思われたらしい。

そうだ、ここは鳥を見に来る場所だった。

その中で、オープンカーに乗ったとある老年カップルは、マウンテンライオンを探しに来たという。本気だろうか?

朝の7時から来ているがまだ出会わないという。オープンカーで出くわしたらどうするんだろう。

 

その後2時間弱荒野を走ってAlbuquerque近郊の小さな町で遅い昼食を取る。

 

長くなったので続く。