ご挨拶(3)★アルビューメンプリント(鶏卵紙)★
前記事で、アルビューメンプリント(鶏卵紙)の試作片を載せました。
説明もなしでなんのこっちゃ、と思いますが、これからこの鶏卵紙イメージが増えていく(予定)なので、ご挨拶させていただきます。
アルビューメンプリントは卵を使う写真技法で、鶏卵紙と訳されます。
現代、あまりメジャーではないので、まず簡単に概要を。
アルビューメンプリント(鶏卵紙)の特徴
・卵特有のテクスチャー
ご覧頂いたように、見た目としては卵特有のテカリ、というか艶やかさ、そして温かみのある色調と穏やかで幅広いトーンを持つのが特徴です。
・イメージサイズはネガのサイズ
しかし感光性が悪く、紙とネガを密着させなくてはいけない、要するに拡大することができないので、ネガのサイズがそのままイメージサイズになります。
さて、もう一つの特徴です。
今では既製品が出回らないので、プリント用紙を自分で作る必要があります。
細かい説明は省略しますが、卵白、塩、酢を混ぜた溶液で紙をコーティングして一度乾かし、硝酸銀水溶液をコーティングして乾かすと、感光性を持った「鶏卵紙」の出来上がりです。
これにネガを密着させ、太陽光(や紫外線の電源)に露光させてイメージを得て、余分な化学薬品を洗浄プロセスで取り除いて乾かせばイメージの完成です。
上記で述べたような温かみのあるトーンや肌合いの美しさが好きで、また手作りの風合いと身近な材料(卵、塩、酢)を使うことも自分の作品テーマにフィットすると確信し、これから制作するつもりでいます。
気持ちを引き締めてやっていきます。
先日ワークショップを受けてきましたが、今手元にあるのは、卵、塩、酢だけです。
もちろんこれだけでは始められません。
環境作りから始めなければならないので、状況のアップデートや試作など、試行錯誤の過程もこのブログに織り交ぜていこうかしらと思っています。
デジタルイメージについて
私の場合、4”x5”(約10x13cm)のネガを使っていますので、それが作品サイズです。
今のところスキャンしてます。iPhoneがましな場合はiPhoneで。作品をアイロンする器具がなく、どちらの方法でもテカったりシワが強調されたり、実物の印象とかなり違うのが残念ですが、このブログは試行錯誤の記録の場と割り切り、まずは環境作りと実物のクオリティーを上げることに専念し、余裕ができたら作品ウェブサイトを作ることを念頭に、デジタル化の工夫も手探りしていきたい所存です。
・・・ということですが、これからもお付き合いいただければ幸いです。