01 16 2017 10年ぶりの、猪熊弦一郎現代美術館 @ 丸亀
香川県の丸亀駅前にある猪熊弦一郎現代美術館は、大好きな美術館の一つだ。
谷口吉生氏が設計した、たっぷりの空間と光を湛えた建物も、猪熊弦一郎氏の作品たちも好きだし、企画展も良い。
私がここを最後に訪ねたのは、中川幸夫の写真、ガラス、書を展示した「いのちのかたち」展だったので、もう10年になる。それ以来だ。
この時には、彼の写真集「魔の山」が、まだ入手できたのだが、あまりの重さに購入しなかったことが、未だに悔やまれてならない。
行ったことのない相方を、徳島に来たついでに案内した。
徳島駅からは列車を2回乗り換えて、2時間半かからずに着く。
美術館は駅の真ん前だが、先に駅の逆側で昼食をとる。
味を浸ませて焼いた骨付き鶏が有名な店だが、私は鶏が苦手なので相方の鶏を目の前に撮ることができなかった。
10年前はまだ鶏が平気で、ここの骨付き鶏を美味しいと思ったものだ。
建物が素晴らしいと言っておきながら、美術館の写真がない。
スケールが伝わってこないけど、リンクを。
建築について|美術館について|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
ちなみに坂出市には同じく谷口吉生氏設計の「東山魁夷せとうち美術館」があり、こちらも建物が素晴らしい。東山魁夷は好きではないが、建物だけでも楽しめる。今回は断念。
常設展示室のオブジェたちは、10年前と変わらずにそこにいた。
久しぶりだね。
会えて嬉しい。
(猪熊さんの収集していたオブジェたち)
(猪熊さんが作ったオブジェたち)
やっぱり、展示の仕方が上手いなぁ。
その時の常設展は「バランス」をテーマにした絵画作品展だった。(〜2/12まで)
冴えた色感と、永遠に回り続けるエネルギーを生み出すようなダイナミズムを持った、綿密なリズム感。
谷口さんの光。
手摺と採光窓の絶妙な高さ。
10年前の新鮮さは、まったく損なわれていなかった。
月曜日の昼過ぎということでほとんど貸し切り状態だったが、廊下も手摺も壁も階段も、どこにも経年変化が認められないのにも驚いた。(ちなみにニューヨークのモマはあっという間にボロボロである。)よっぽど来館者が少ないのだろうか?と、余計なことを考える。
3階での特別展は「私の履歴書」に沿った展示の後半で、猪熊弦一郎のニューヨーク時代に焦点を当てたもの。
文章の抜粋展示がいちいち面白かったので、書籍「私の履歴書 猪熊弦一郎」を購入した。(美術館のウェブショップから買えます)
猪熊さんの文章、好きだ。
併設カフェでお茶とケーキを食べて、徒歩15分足らずで丸亀城に移動。
城には興味が無いのだけれど、徳島の信頼する筋(?)に勧められて。
おお。おおお。
なんたるエッジ。
なんとも几帳面な。
頂上まで登ると瀬戸内海を望む素晴らしい見晴らしだった。
前述の「信頼する筋」に、「丸亀に行くなら四谷シモ人形館も是非」と勧められていたが、2つ先の駅(坂出)でおまけに休館日だった。次回行ってみよう。
丸亀駅近くにある、赤線時代の余韻を残す建物。まだ、あったか。
徳島駅から逆方面の電車に乗り継ぎ、2駅目の「二軒屋」駅構内にある「0番線の丸川」にて夕ご飯。たくさん頂いた。