04 24 2017. Eyes of Skin
寒い雨の日が続いている。
雨間の晴れに街を抜け出して
ゆっくりと北へ向かった。
早春から冬に時間を戻すかのような森の中の街道を抜けて、
この8年ほど 毎年訪れている美術館へ。ちょうど1年ぶりだった。
もともとは、19世紀のとてつもなく大きな煉瓦造りの紡績工場である。
大きな空間、靴底に磨き抜かれて まろやかな光をかえすようになった床、すっかり錆びたラクダ色のパイプ。ぶ厚いブロックガラス。
展示は最先端である。
建物は今も静かに改修が進んでいる。
この感じは
身体に苔が生え、良い感じに老いぼれた巨大な恐竜が
毎旬毎旬オートクチュールを着こなしている、という絵を思い描くとしっくりくるのである。
(いやこないか)